【スプラトゥーン2】調子が良いとき、悪いとき【イカマクラ2】

 インクに潜りながら、こう考えた。

 攻めに攻めてもしのがれる。守りに徹せど崩される。裏取りしてたら全滅だ。とかくにガチマは勝ちにくい。

 勝ちにくさが高じると、安い所で戦いたくなる。どこで戦っても勝ちにくいと悟った時、ツイートが生れて、ブログが出来る。

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 調子がすこぶる良い時は、どこにインクを撃っても敵にあたり「私の撃つ所に敵がくる」「炎に飛び込む羽虫のように、私のインクに敵が吸い寄せられ、みずからあたって死んでいく」という極地にまで達することがある。

「きっとこれは私の中の何かがはじけ、ブレイクスルーをひき起こしたに違いない」「私は今ようやく長い眠りからめざめた」「今ならさざ波ひとつたたない凪の海のような穏やかな心で戦える」「今の私はそう、春風に舞う花びらのよう。ひらりひらりと近づいては遠ざかり相手をほんろうする」「この戦い方を忘れないようにしよう」

 もちろん、そんなのはただの幻想で、すぐにまた連勝した分を「利子つけて返せ」とばかりに勝った数以上の連敗が始まる。ただの連敗ならまだ良いが圧倒的な強さを見せつけられて負け続けると、強くなった幻想から弱いままである現実に叩き落され、その落差たるや気持ち的には「結婚式を目前にして幸せの絶頂にいるときに、婚約者が実は結婚詐欺師で貸した金を返さずに逃げたことが判明する」位のものがある。

 悲しみ、怒り、悔しさ、羞恥といった負の感情であるという以外には何も共通点のない様々な思いがないまぜになって訪れる。
 ただシンプルに婚約者に逃げられたという悲しみ、裏切った相手への怒りと同時に簡単に信じてしまった自分への怒り、騙されていた悔しさ、そして騙されていたとは知らずに一人浮かれていたことへの羞恥……。それだけじゃない。気持ちの話だけではない。式場のキャンセル。招待していた人たちへ一人ひとり事情を説明。のんびり落ち込んでいる暇もない。

 ……。
 よく考えるとスプラトゥーン2で連敗するくらいはなんということもなかった。

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