インクに潜りながら、こう考えた。
攻めに攻めてもしのがれる。守りに徹せど崩される。裏取りしてたら全滅だ。とかくにガチマは勝ちにくい。
勝ちにくさが高じると、安い所で戦いたくなる。どこで戦っても勝ちにくいと悟った時、ツイートが生れて、ブログが出来る。
「あと1回勝ったらウデマエが上がるから、上げてから寝よう」「とりあえずOKラインは超えておかないと次に始めた時に即割れてしまうかもしれないから、OKラインを超えてから寝よう」
そこから思いがけず連敗し、メーターが割れて眠れなくなったことが、これまでどれほどあっただろうか?
回数はわからないが、頻度はわかる。大体、週に7回。つまりほぼ毎晩がそうだ。勝って気持ちよく眠れたためしがない。
ウデマエXを目指す以上は、一歩ずつでも前に進んでいかなくてはならないのに、実際の所は足踏みしているか、後退しているかのどちらかだ。
負けが続くと、気持ちが焦り、戦いがあらくなり、勝てる相手にも勝てなくなる。そしてOKラインは遠ざかり、眠る時間も遅くなる。
そこで最近は負けが多くなると気分を変えるため、ナワバリバトルをするようにしている。
最初は本当にガチマッチの気分転換に軽い気持ちで遊んでいた。それが勝ちが増えてきて、チョーシが上がってくると欲が出てくる。
「折角だから、チョーシ50.0――いわゆる『金旗』を目指そう」
しかし、人間というものは欲が出始めるとろくなことがない。途端に勝てなくなった。チョーシが10.0を超えると負けて、7.0を下回ると勝てる。
ガチマで、S+2程度までいくと負けて、Sまで落ちると勝てる、というのに似ている。
結局、そのあたりが私の実力ということなのだろう。
そうして、気分転換のはずのナワバリバトルが今現在はこうなってしまっている。
「あと1回勝ったらチョーシが10.0を超えるから、10.0を超えてから寝よう」