インクに潜りながら、こう考えた。
攻めに攻めてもしのがれる。守りに徹せど崩される。裏取りしてたら全滅だ。とかくにガチマは勝ちにくい。
勝ちにくさが高じると、安い所で戦いたくなる。どこで戦っても勝ちにくいと悟った時、ツイートが生れて、ブログが出来る。
ガチアサリで5連勝をしてSに戻ることが出来たからといって、勝った勝ったとうかれるほど、私はもううぶではない。さりとて「どうせ味方が強かったから連勝してSに戻れたんだ」と、やさぐれるほどひねくれてもいない。
しかし! それでも! 多少は上手くなったんじゃないかと期待してしまう。長いスランプがあったおかげで戦い方に何かしら変化が起こり、どこかしら強くなっているというような!
この連勝は本物か否か。それはこれまで1番よく戦ってきたS+帯で戦ってこそわかる。
おあつらえむきに、ガチアサリはSに上がったところで時間が終わり、S+0のガチヤグラが始まった。
このS+0の戦いが試金石になる。S+0でも同様に勝てたなら……。
序盤、中盤、終盤と特に危なげなく戦いは終わった。そこそこヤグラも進めたし、そこそこ敵も倒せたように思う。これは本当にスランプを抜けて上達したのではないか。
その淡い期待はリザルトを見たところで、はかなく打ち砕かれた。
味方のキル数が、20、14、17に対して、私のキル数は6。ガチマはキル数が全てではないとは言え、この差は……。完全に味方が強かったから勝てたやつだ。
やはり強くなるというのは、そんな簡単なものではなかった。
友を殺された怒りで突然覚醒して手も足も出なかった敵を圧倒し始めたりしないし、師匠の想いを受け取って突然必殺技を身につけたりはしないんだ。