2019年4月の月間ベストセラー(日販調べ)

[prpsay img=”http://gamesukio.com/books/wp-content/uploads/2019/04/IMG_4369.png” name=”げいむすきお”] 2019年4月の月間ベストセラー(日本出版販売株式会社調べ)。タレント本2冊、小説1冊、ライトノベル1冊、実用書3冊、児童書2冊、写真集1冊という結果だった。[/prpsay] [toc][toc label=”2019年4月の月間ベストセラー(日販調べ)”]

01位『一切なりゆき 樹木希林のことば』樹木希林

 2018年9月15日に他界された女優樹木希林の生前の言葉を集めた新書。樹木希林の著作というわけではなく、生前の言葉を集めたものであり、ジャンル的にはタレント本ということになる。
 ミュージシャンの内田裕也と結婚するものの一年半で別居、でも、離婚はしないし、浮気も許すという型破りな人生を送ってきた女優なので、その人生観や生き様からくる言葉に興味を持たれ買われているのだろう。ちなみに2019年『理想的な歳の重ね方をしていると思う有名人』で女性有名人1位に選ばれている。(このアンケート結果は「婚活総合サービス 株式会社IBJ」が、20~49歳独身男女1,526人に対し、「長寿化に伴う人生観と結婚観」の意識調査を行い、その結果を集計したものだそうだ)

02位『そして、バトンは渡された』瀬尾まいこ

 瀬尾まいこ著の小説。2019年本屋大賞受賞作品。主人公の森宮優子は高校三年生。事故で母を亡くしたことに始まり、親の再婚、離婚で7回も家族の形態が変わってしまっている。だけど不幸ではないと言い切る。それはいつも近くに愛してくれる人がいるからだ。
「こころ温まるストーリー」とか「読んで涙しました」と言われると、読む気を失うが、2019年本屋大賞受賞ということだし、そのうち読んでみたいと思う。

03位『転生したらスライムだった件(14)』伏瀬

 伏瀬著のライトノベルの第14弾。小説投稿サイト『小説家になろう』で2013年2月20日から連載されていたWEB小説を改訂して出版されたいわゆるなろう小説。(舞台となる世界からすると)異世界である日本にすむ37歳のサラリーマン三上悟が通り魔に刺されて死亡し、スライムとして転生し、転生先の世界で生きていく物語。アニメ化もしている人気シリーズ。
 このシリーズを読んだことがないので、あれこれ言えることはないが、表紙を見ても、スライムらしきものは見当たらず困惑する。私の中のスライムのイメージはどろどろに溶けたやつか、青くて丸い目のプルンとしたやつであり、この世界のスライムがどういうものか知らないので、もしかしたらこの真ん中にたっている女性らしき存在がスライムなのかもしれない。と、ここまで書いて私は今、ボケたつもりがその通りだったという恥ずかしい展開ではないかと非常に危惧している。

04位『樹木希林 120の遺言』樹木希林

 1位の『一切なりゆき 樹木希林のことば』と同じく女優樹木希林の生前の言葉を集めた書籍だが、一切なりゆきが新書なのに対し、こっちはハードカバー。気軽に買いやすいのは新書の方ということか。他に違いといえば、出版社。一切なりゆきが文藝春秋社なのに対し、こっちは宝島社。
 どちらも樹木希林の生前の言葉を集めた書籍であるため、どの言葉を載せ、どの言葉を載せないかを編集者が取捨選択しなければならない。面白い本になるかどうかは編集者の腕次第ということだ。そこから売り上げに差が出来てしまったのか。

05位『おしりたんてい かいとうとねらわれたはなよめ』トロル

 トロル作・絵の児童書の第9弾。アニメ化もしている人気シリーズ。話の中で迷路や絵探しなどがはさまれており、読書習慣のない小学校低学年の子にも飽きない作りとなっている。「かいとうと ねらわれた はなよめ」「おりの なかの けいかく」の2話収録。
 表紙は目を閉じ横たわるかいとうUと、ウェディングドレスを着て、その「横たわるかいとうU」を膝の上に抱くおしりたんてい。表紙からしてツッコミどころ満載で、さすが人気の児童書であり、サービス精神が旺盛だと思わせる。

06位『メモの魔力』前田裕

 前田裕二著の実用書。”誰にでもできるけど、誰もまだ、その魔力に気付いてない「本当のメモの世界」へ、ようこそ” とのこと。メモといっても付箋に書くような簡単なものではなく、ノートを見開きに使って、まず左のページに具体的な出来事を書く、右ページはさらに右と左にわけ、左に左ページに書いた出来事を抽象化して書いて、右にはその抽象化したものを転用して新たなアイデアを書く、ということらしい。何かしらの出来事を、抽象化して、他のことに生かせないかと考えるためのノウハウということか。
 内容が良いのは勿論なのだろうが、それとは別に自らが代表をしているライブ配信サービスSHOWROOMでライブ配信をしており、見ている人が身近に感じられるから買って読んでみる気になるというところも大きいのではないかと思う。私自身は自己啓発系のビジネス書にあまり興味がわかないため読むことはないだろう。理由があって嫌いというわけではないので興味がわけば読むだろう。

07位『渡邉理佐1st写真集 無口』渡邉理佐

 女性アイドルグループ欅坂46のメンバー(2019年5月現在)渡邉理佐の1st写真集。舞台はマイアミ州とバハマ諸島。欅坂46加入以前から2019年までの20年間を語るロングインタビューも掲載。
 生まれてこのかた写真集を買ったことがないし、特に好きなアイドルがいたこともない。多分、誰のものであれ写真集を買うことは一生ないだろう。

08位『ゼロトレ』石村友見

 舞台女優でありトレーナーでもある石村友見著のダイエット本。”羽が生えたように軽くなる“がキャッチコピー。身体の各部位が本来あるべき元のポジションをゼロポジションと呼び、そのゼロポジションに戻すためのトレーニングをゼロトレーニング、略して「ゼロトレ」と称している。
 ダイエットやトレーニングに関して興味がないわけではないが、もし自分がするならあえて新しいものではなく、いろんな人がしてきてデータの蓄積がある伝統的なトレーニングで良いと思っている。古いから効果が薄いというわけでもないだろうし、迷信がはびこりやすいジャンルであると同時に科学的検証を受けて淘汰されてきたジャンルでもあるので、新しいものより古くからあって今も残っているものの方が信用出来るように思うからだ。こういう本を買う人が求めているのは「手軽で効果があるもの」であって、「効果はあるがつらいもの」ではないだろうため、そもそも私の求めているものとは方向性が違う。

09位『妻のトリセツ』黒川伊保子

 黒川伊保子著の実用書。黒川伊保子は、奈良女子大学理学部物理学科を卒業後、株式会社富士通ソーシアルサイエンスラボラトリに14年勤務してAI(人工知能)の研究を行っていたいわゆるリケジョ。AIの研究が脳とことばの研究へとつながり、それが男女の脳の違いからくる行き違いを補正するこの本となる。この本では”脳科学をベースに男女脳の違いからくる夫婦のすれ違いを紐解き、奥様の考えていることや行動の理由をズバリと解析。それに対してどのような言動をとれば、奥様にとって最愛の夫でい続けることができるのかという具体的な作戦を提示“するとのこと。
「妻のトリセツ」というタイトルは、妻側からしたらどういう印象なのだろう? 実際の内容は兎も角、タイトルだけ見ると「十把一からげに『妻』とまとめて語ってくれるな」と思う人が多いのではないだろうか? 「私を大切にしたいから読んでくれているんだ」と好意的ににとってくれるだろうか? 読んでるところを見られて、妻の機嫌を損ねても、本の効果を試す良い機会になるということだろうか?

10位『名探偵コナン 紺青の拳』水稀しま

 水稀しま著。アニメ映画を子供向けにノベライズした児童書。原作に当たる漫画『名探偵コナン』の作者は青山剛昌。映画『紺青の拳』の脚本は推理作家大倉崇裕。キャッチコピーは「Never let you go… “もう決して、あなたを離しません──”」「真実VS奇術VS蹴撃 雌雄を決する三位一体(トリニティ)バトルミステリー」。
 三位一体バトルミステリー……分かるような分からないような謎のメッセージだ。

最後に

 

[prpsay img=”http://gamesukio.com/books/wp-content/uploads/2019/04/IMG_4369.png” name=”げいむすきお”] 読むとしたら2位の『そして、バトンは渡された』くらいかな。[/prpsay]

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2019年5月

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