吾輩がツボ錬金職人を選んだ理由

 吾輩はげいむすきおである。前回は職人全体の話をしたが、吾輩がツボ錬金職人を選んだ理由を書いておらんかった。よって、今回はそのあたりの話をしようと思う。

 吾輩は勇者である。物理攻撃を主とする戦型を得意にしておる。職業で言うならば戦士となる。その為、職人もそれに関係するものにしたかったというのが第一の理由である。
 その時点で、選択肢が武器鍛冶、防具鍛冶、ツボ錬金、ランプ錬金に絞られる。

 武器鍛冶職人や防具鍛冶職人となり、自らの装備を自らで鍛えるというものにも憧れはあったのであるが、武器にしろ、防具にしろ出来上がったものは誰が作ったものであれ同じである。一方、ツボ錬金やランプ錬金ならば、自分好みに装備をカスタマイズすることができる。

 ★付き装備は誰かが作ったものを買えばそれでよいが、自分好みにカスタマイズされた装備は売ってはいまい。それが第二の理由であり、これでツボ錬金かランプ錬金にまで絞られた。

 さて、ツボ錬金とランプ錬金どちらがよいだろうか。ツボのシンプルでわかりやすいという長所に対して、ランプの多様性も捨てがたい。ただ、多様性と言えば聞こえはよいが、少しばかり分類が細かすぎるようにも感じられた。

 確かに倒したいモンスターによって「眠りガード」や「マヒガード」などを使い分ければ強いのであろうが、敵の特性の数だけ装備を用意しておっては幾ら金があっても足りぬであろう。第一、面倒くさい。
 よって、吾輩はシンプルなツボ錬金職人になったのである。

[prpsay img=”https://gamesukio.com/dq10/wp-content/uploads/gamesukio_face.png” name=”げいむすきお”] 今ではモンスターに合わせて耐性装備をそろえることは当然のことであるが、当時は耐性装備がないと勝てないようなモンスターはいなかったのである。吾輩がどの職人にするか決めた段階では、コインボスはおろか魔法の迷宮すらまだなかったのである(Ver.1.2からの実装)。5大陸の強ボスすらいなかったのであるぞ(Ver.1.1からの実装)。今からすると考えられない世界であるな。[/prpsay]

 しかし、目論見は大きく外れた。
カスタマイズも何も、アタマには「MP+」か「HP+」、からだ上下には「しゅび力+」と、役に立つ錬金は装備部位によって決まりきっておったのである。
吾輩が欲しいと思うものは、みなも必要としており、あえて自分で作らずともいくらでもバザーで売っておるのである。

 それでも、一通りのツボ錬金ができるようになろうと、色んな装備を錬金し職人レベルを上げた。コツコツとマスターの依頼をこなし、安く買えそうな★2装備をバザーで探し、錬金しては売るという事を繰り返した。

 2週間くらいかかっただろうか。

 ようやくレベル30になったころには、もはや戦士の心を忘れ、ただのツボ錬金職人となってしまっていた。戦士レベルが35を超えておったため、魔法シリーズ「+3」でそろえようと、まほうのよろい上★3を買って中級錬金をした。

 見事3連続錬金成功となったが、自分で装備するのがもったいなく感じられ、売ってしまった。そして、その金で自分用のまほうのよろい上を買ったのである。

 完全に本末転倒である。

 自分用の装備を作る為にその職人になったはずなのに、職人としての評判をあげたいがために、錬金した装備は全部売り、売ったお金で自分用の装備をあらためて買ってしまうのである。

 完全に手段が目的となってしまっておる。本末転倒ではあるのだが、これは「職人あるある」ではなかろうか?

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