吾輩はげいむすきおである。
先日、ウェルナーを訪ねた時のことである。いつも通りにメダルをもらいに行っただけなのであるが、もらった後に少しばかり変わった依頼を受けたのである。貴公にも手伝って欲しいので、その時のウェルナーの話を聞いてもらいたい。
げいむすきお
ウェルナーからの依頼
「冒険者の方 こんにちは!
私は 各国連合モンスター討伐隊
隊長の ウェルナーというものです!
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「我が討伐隊では
多くのモンスターを倒した
冒険者に 小さなメダルを支給しています。
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「では さっそく 戦果確認のため
せんれきを 見せていただけますかな?
はい
いいえ
「ふむ。では 確認させていただきます……。
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「……
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「討伐数が 目標数に到達したモンスターは
討伐モンスターリストの 名前の所に
メダルのマークがつきます。
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「メダルが ついているモンスターがいたら
また お越しください。なお 受け取り済みの
モンスターには 王冠のマークが つきますぞ。
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「……と ここまでがいつものお仕事ですが
今日は もう少しばかり お付き合いを
していただいても よろしいですかな?
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「ちょっとしたお願いが あるのです。
数々のモンスターを 討伐してきた
あなただからこそ 頼めることです。
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「これだけ 沢山の魔物を倒していたら
楽しい事も 苦しい事も あったでしょう。
それをお聞かせ 願いたいのです。
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「実は私もむかし 今のあなた同様に
モンスターを 倒す旅を していました。
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「それが何の因果か こうして
討伐隊隊長となり 討伐依頼や
モンスター討伐数を管理する毎日。
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「これはこれで 充実しているのですが
かつての 熱い冒険の日々を 思い出すことが
あるのも また事実。
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「そこで 冒険の旅に出られない分
現役の方の 血湧き肉躍る冒険譚を
集めて 楽しむことにしたのです。
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「冒険をしていると 色々あると思いますが
その中でも モンスターが関わるものを
聞かせていただけたら非常に嬉しいのですが……。
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「私達 モンスター討伐隊は 倒した数に応じて
メダルを支給したり 討伐対象と討伐数を
指定した依頼で 報酬を出したりしています。
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「そのため モンスター討伐数を需要視し
誰がどれだけの モンスターを倒したかを
管理しているのは 確かにその通りです。
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「しかし タコメットを 5万匹倒した だとか
バザックスを 1万匹倒した だとか言っても
それはただの記録に 過ぎません。
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「たった1回の 戦いであっても
1万回の戦闘に負けない様な 熱い物語が
潜んでいることも あると思うのです。
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「誰が どんなモンスターと戦かったのか。
どういった 血や汗や涙が 流れたのか。
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「そこには どういう思いがあったのか。
戦いの行方は どうなったのか。
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「そういった戦いの物語を教えてください。
その物語はきっと 駆け出しの冒険者には
戦いの参考に なるはずですし
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「もしかしたら 子供たちが 冒険者を目指す
きっかけに なるかもしれません。
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「あと それとは別に モンスターの習性や行動を
教えていただけたりすると 討伐隊の
今後の活動の参考になり 助かります。
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「そしていつかは ウェルナー監修の
エピソード付きモンスター図鑑が
作れたらいいなと 思っています。
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「どうでしょう?
お聞かせ願いますかな?
はい
いいえ
「どうかそんなことを おっしゃらずに
よろしく お願いしますよ。
はい
いいえ
「どうかそんなことを おっしゃらずに
よろしく お願いしますよ。
はい
いいえ
「ありがとうございます。
これは 討伐隊からの 依頼ではなく
あくまでも 私個人からの依頼です。
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「そのため 報酬はありません。
ただ 何も無いというのも 寂しいので
晩飯位は奢らせてもらおうかと 思っています。
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「もちろん お酒も飲んでくださって
かまいません。お話が面白ければ
飲み放題も付けましょう。
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「さらに良いお話でしたら 女の子のいるお店に
行っても いいかもしれませんね。
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「男性に接待される方がいい というのなら
それでもいいですよ。そういうお店に
連れていって 差し上げましょう。
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「どうですか? やる気は出てきましたか?
それでは どうぞ よろしくお願いします。
そういう話である。
血湧き肉躍る冒険譚を聞かせて欲しいなどと簡単に言うであるが、人に聞かせるほどの話はそうそうあるものではないのである。それもモンスターの話を絡ませるとなると、なかなか難しいであるな。
この依頼を受けた時、吾輩のチーム『スライムテイル』内でそんな話はないだろうな思いつつ募集してみたのであるが、意外と、メンバーで条件に当てはまる話がいくつかあるようであったため、とりあえずチームメンバーの話をウェルナー隊長に聞かせてやろうと思っておるのである。
しかし、ウェルナーは図鑑ができるほどの多くのモンスターの話を求めておるようであるため、もし、皆の中でも何かいい話があるようであれば、教えてほしいのである。
ウェルナーの話は長かったであるが、要は「モンスターが話の中心にいる物語がほしい」ということである。
なにか良い話があるようなら、アストルティアで直接吾輩に声をかけるか、ここのコメント欄、twitter、冒険者の広場等で教えてくれればよいのである!