第163回芥川龍之介賞と第163回直木三十五賞(2020年上半期)の候補作品が公益財団法人日本文学振興会のサイトで発表されました。
芥川賞は5作品が候補に挙がっています。今回は珍しく5人中が初ノミネート。石原燃、岡本学、遠野遥、三木三奈が初ノミネート。
高山羽根子は、『居た場所』(第160回:2018年下期)、『カム・ギャザー・ラウンド・ピープル』(第161回:2019年上期)に続く3回目の候補入りです。
直木賞も同じく5作品が候補に挙がっています。
伊吹有喜は『ミッドナイト・バス』(第151回:2014年上期)、『彼方の友へ』第158回2017年下期)に続く3回目。
今村翔吾は『童の神』(第160回:2018年下期)に続く2回目。
澤田瞳子は『若冲』(第153回:2015年上期)、『火定』(第158回:2017年下期)、『落花』(161回:2019年上期)に続く4回目。
遠田潤子は初ノミネート。
馳星周は『不夜城』(第116回:1996年下期)、『夜光虫』(第120回:1998年下期)、『M』(第122回:1999年下期)、『生誕祭』(第130回:2003年下期)、『約束の地で』(第138回:2007年下期)、『アンタッチャブル』(第153回:2015年上期)ときて、今回7回目となる。
選考会は2020年7月15日(水)午後2時から都内で開催されるとのことです。毎回、選考会は築地の新喜楽で行われていますが、今回はCOVID-19の影響もあり、場所を変えソーシャルディスタンスを保てる形での会になるだろうと思われます。
選考委員は芥川賞が小川洋子、奥泉光、川上弘美、島田雅彦、堀江敏幸、松浦寿輝、宮本輝、山田詠美、吉田修一(宮本輝が辞任、平野敬一郎が着任)の9人。
直木賞が浅田次郎、伊集院静、角田光代、北方謙三、桐野夏生、高村薫、林真理子、東野圭吾、宮城谷昌光、宮部みゆき(宮城谷昌光が辞任、三浦しをんが着任)の9人となっています。[/prpsay]
第163回芥川龍之介賞候補作品
作品名 | 著者 | 掲載誌 | 月号 |
赤い砂を蹴る | 石原 燃(いしはら ねん) | 文學界 | 6月号 |
アウア・エイジ(Our Age) | 岡本 学(おかもと まなぶ) | 群像 | 2月号 |
首里の馬 | 高山 羽根子(たかやま はねこ) | 新潮 | 3月号 |
破局 | 遠野 遥(とおの はるか) | 文藝 | 夏季号 |
アキちゃん | 三木 三奈(みき みな) | 文學界 | 5月号 |
選考委員 | 芥川賞受賞作品 | 受賞回 |
小川 洋子 | 妊娠カレンダー | 第104回(1990年下期) |
奥泉 光 | 石の来歴 | 第110回(1993年下期) |
川上 弘美 | 蛇を踏む | 第115回(1996年上期) |
島田 雅彦 | なし(候補に挙がったのは計6回) | |
堀江 敏幸 | 熊の敷石 | 第124回(2000年下期) |
松浦 寿輝 | 花腐し | 第123回(2000年上期) |
平野 敬一郎 | 日蝕 | 第120回(1998年下期) |
山田 詠美 | なし(候補に挙がったのは計3回) | |
吉田 修一 | パーク・ライフ | 第127回(2002年上期) |
第163回直木三十五賞候補作品
作品名 | 著者 | 出版社 |
雲を紡ぐ | 伊吹 有喜(いぶき ゆき) | 文藝春秋 |
じんかん | 今村 翔吾(いまむら しょうご) | 講談社 |
能楽ものがたり 稚児桜 | 澤田 瞳子(さわだ とうこ) | 淡交社 |
銀花の蔵 | 遠田 潤子(とおだ じゅんこ) | 新潮社 |
少年と犬 | 馳 星周(はせ せいしゅう) | 文藝春秋 |
選考委員 | 直木賞受賞作品 | 受賞回 |
浅田 次郎 | 鉄道員 | 第117回(1997年上期) |
伊集院 静 | 受け月 | 第107回(1992年上期) |
角田 光代 | 対岸の彼女 | 第132回(2004年下期) |
北方 謙三 | なし(候補に挙がったのは3回) | |
桐野 夏生 | 柔らかな頬 | 第121回(1996年上期) |
高村 薫 | マークスの山 | 第109回(1993年上期) |
林 真理子 | 「最終便に間に合えば」「京都まで」 | 第94回(1985年下期) |
三浦 しをん | まほろ駅前多田便利軒 | 第135回(2006年上期) |
宮部 みゆき | 理由 | 第120回(1998年下期) |