2020年5月の月間ベストセラー(日本出版販売株式会社調べ)。5月25日に緊急事態宣言が全面的に解除されはしたものの、COVID-19がなくなったわけではないので、しばらくは外出も控えめで、レシピ本が売れる日々も続くのだろうと思う。
[/prpsay] [toc][toc label=”2020年5月の月間ベストセラー(日販調べ)”]目次 非表示
- 01位『あつまれ どうぶつの森 完全攻略本+超カタログ』ニンテンドードリーム編集部
- 02位『syunkonカフェごはん(7)』山本ゆり
- 03位『鬼滅の刃 しあわせの花』吾峠呼世晴、矢島綾
- 04位『鬼滅の刃 片羽の蝶』吾峠呼世晴、矢島綾
- 05位『流浪の月』凪良ゆう
- 06位『あつまれどうぶつの森 ザ・コンプリートガイド』電撃ゲーム書籍編集部
- 07位『FACTFULNESS』ハンス・ロスリング、オーラ・ロスリングほか
- 08位『ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー』ブレイディみかこ
- 09位『世界一美味しい手抜きごはん』はらぺこグリズリー
- 10位『逆ソクラテス』伊坂幸太郎
- 11位以下
- 最後に
01位『あつまれ どうぶつの森 完全攻略本+超カタログ』ニンテンドードリーム編集部
ニンテンドードリーム編集部監修のゲーム攻略本。6位の電撃ゲーム書籍編集部監修のどうぶつの森攻略本と発売日は同じなのに、順位に差がついた。ニンテンドードリーム編集部というその名前から、任天堂のゲームに関してはこちらの方が信頼出来そうな気がするので、そのせいだろうか。6位の電撃ゲーム書籍編集部はプレイステーション寄りなイメージがある。ただ、どうぶつの森を遊ぶ層のほとんどが、そこまでのイメージをもっているはずはないので、おそらく、表紙のデザイン、必要な情報へのアクセスのしやすさ、情報量などの問題だろう。
02位『syunkonカフェごはん(7)』山本ゆり
山本ゆり著のレシピ本。「syunkonカフェごはん」としては7冊目で、山本ゆりの書籍としては10冊目。直近で山本ゆりのレシピ本がランキングに入ったのは、2020年3月の「syunkonカフェごはん レンジでもっと!絶品レシピ」だった。
「『syunkon』ってなんだ? 『瞬間』ではなくてsyunkon?」と思い調べてみると、作者のブログのプロフィール欄に由来が書いてあった。
「syunkon」というのは「春魂」と書いて、高校時代のバスケットボール部の部旗やTシャツに書いてあった言葉です。(春がつく高校名)特に意味はわからず、今となってはなぜこれをブログ名にしたのかもうまく説明できませんが、いつまでもこの時毎日必死に頑張っていた気持ちを忘れないようにしたい、いつまでもバスケ部とつながっていたいとかそんなんじゃないかと推測しています。
イントネーションは混沌・新婚・あんまんと同じです。
URL:https://profile.ameba.jp/ameba/syunkon/
参考 含み笑いのカフェごはん『syunkon』山本ゆりオフィシャルブログ
03位『鬼滅の刃 しあわせの花』吾峠呼世晴、矢島綾
立ち寄った村で婚礼に招待された炭治郎たち。禰豆子と同じくらいの年である花嫁の艶姿を見て、炭治郎は妹の倖せを思う。
他、鬼殺隊の本編では語られなかった出来事が明らかに。
我妻善逸がはじめて鬼を斬ったその日の出来事とは。
炭治郎、善逸、伊之助の『女難の相』とは。
蝶屋敷の少女たち、アオイとカナヲのひそやかな一日の出来事とは。
そして大好評番外編『キメツ学園』のノベライズも。
吾峠先生完全監修、描きおろしイラストも多数収録。ファン必見の一冊になること間違いなし。
(集英社公式サイトより)
吾峠呼世晴作のコミック「鬼滅の刃」のノベライズ作品1作目。
舞台は大正時代。鬼に家族を殺された炭治郎が、家族を殺した鬼に復讐し、鬼に変貌した妹・禰豆子を元に戻すために旅をする物語。
04位『鬼滅の刃 片羽の蝶』吾峠呼世晴、矢島綾
鬼に両親を殺された幼いカナエとしのぶを助けた悲鳴嶼。鬼殺隊に入り、両親の仇を討ちたいと熱望する二人に、親戚のもとで娘らしい暮らしを送ることこそが幸せだと諭すが、姉妹は頑として聞き入れない。根負けした悲鳴嶼は二人にある試練を与える…。
他にも、蜜璃が恋心を封印してしまったり、お館様の命により柱全員で冨岡を笑わせようとしたり、不死川兄弟の絆の物語、さらには善逸と伊之助が宇髄との柱稽古で温泉探しに挑むなど盛りだくさんの内容でお届け!
そして大人気「キメツ学園」小説版も帰ってきた!!
(集英社公式サイトより)
吾峠呼世晴作のコミック「鬼滅の刃」のノベライズ作品2作目。
05位『流浪の月』凪良ゆう
あなたと共にいることを、世界中の誰もが反対し、批判するはずだ。それでも文、わたしはあなたのそばにいたい――。実力派作家が遺憾なく本領を発揮した、息をのむ傑作小説。
(東京創元社公式サイトより)
凪良ゆう著の小説。2020年本屋大賞の大賞受賞作品。
うーん。出版社の公式サイトにあった内容紹介を読んでみても何の話だか全くわからない。ネットであらすじを読んで、大体共通するところであらすじを作った。多少違うかもしれない。
主人公は自由な両親の元でのびのびと暮らしていたが、あることをきっかけに親戚の家に預けられることになる。その親戚の家は、主人公にとって安らげる場所ではなかった。
そこにある青年との出会いがあり、一緒にいて安心できると思った主人公は彼の家で暮らすこととなる。そこでの生活は安穏としており、自由を謳歌していたが、主人公はまだ少女と呼ばれるような年代。青年は未成年者略取及び誘拐の罪に問われてしまう。世間の評価は幼女誘拐犯とその被害者というものだった。現実との乖離は大きかったが、主人公がどう取り繕ってもその評価は覆らない。ストックホルム症候群のために犯人に同情的なのだとしか受け取ってもらえないのだ。
そして、数年の時が流れ、主人公は青年と再会する。
そのうち読んでみようと思う。
※追記:読んで書評的なものを書いた。上記のあらすじを書くとき、「実際に読まないと、どこまでがネタバレになるかわかない」と思い、あえてぼんやりとした感じになるように書いていたが、大体こんな感じだった。
『流浪の月』凪良ゆう【ネタバレなし】都会の冷たさと田舎の排他性を同時に併せ持った社会が広がっている。
06位『あつまれどうぶつの森 ザ・コンプリートガイド』電撃ゲーム書籍編集部
電撃ゲーム書籍編集部編集のゲーム攻略本。ゲームの情報は、ネットでも手に入るが、多すぎて何を信じていいかわからない。そんな時に信頼できるベースの情報として攻略本を手元に置き、足りない情報をネットで手に入れるというのが一番手間がなくていいだろう。特にどうぶつの森は細かいところまで作りこまれていて、一つ調べたらそれで終わりというものではないので、辞書的なものが一つ欲しくなる。
ただし、ゲームはネットを通じて更新されていくのに、紙の書籍は情報を更新することが出来ないため、段々と「知りたい情報が載っていない!」という事態が増えていく。
07位『FACTFULNESS』ハンス・ロスリング、オーラ・ロスリングほか
◆教育、貧困、環境、エネルギー、医療、人口問題などをテーマに、世界の正しい見方をわかりやすく紹介
本書では世界の本当の姿を知るために、教育、貧困、環境、エネルギー、人口など幅広い分野を取り上げている。いずれも最新の統計データを紹介しながら、世界の正しい見方を紹介している。
これらのテーマは一見、難しくて遠い話に思えるかもしれない。でも、大丈夫。著者のハンス・ロスリング氏の説明は面白くてわかりやすいと評判だ。その証拠に、彼のTEDトークの動画は、累計3500万回も再生されている。
また、本書では数式はひとつも出てこない。「GDP」より難しい経済用語は出てこないし、「平均」より難しい統計用語も出てこない。誰にでも、直感的に内容を理解できるように書かれている。
(日経BP公式ページより)
ハンス・ロスリング、オーラ・ロスリング、アンナ・ロスリング・ロンランド著の実用書。サブタイトルは『10の思い込みを乗り越え、データを基に世界を正しく見る習慣』。2019年5月にランキング入りした後は、ずっと潜っていたが、突然浮上してきた。新入社員が会社に慣れてきた5月に買う本なのだろうか?
著者のハンス・ロスリングはスウェーデン・ウプサラ市出身の医師、公衆衛生学者。オーラ・ロスリングはその息子で、アンナ・ロスリング・ロンランドはその息子の妻だ。
スウェーデンでは結婚した際に姓をどうするかについて3つの選択肢がある。
- 二人ともが同じ姓を名乗る(夫の姓か妻の姓か、どちらかに揃える。日本と同じ)
- 二人とも今までの姓のまま(夫婦別姓)
- 片方は今までの姓のまま、もう片方は相手の姓をミドルネームにする(両方がミドルネームをつけるのは不可)
オーラ、アンナ夫妻は、3を選択し、夫がこれまで通りの姓で、妻は夫の姓をミドルネームとした。 スウェーデンの結婚制度の話は、アンナ・ロスリング・ロンランドという名前が気になったから調べただけで、この本の内容とは一切関係ない。
出版元である日経BP社のサイトにあるこの本の内容紹介を読むと、バラク・オバマ元アメリカ大統領が「思い込みではなく、事実をもとに行動すれば、人類はもっと前に進める。そんな希望を抱かせてくれる本」と言って大絶賛したとあるが、どの段階で言ったのだろう。大統領になる前に言った言葉なら良いが、大統領になってから言ったのだとしたら、大統領の任期中もこの本を読むまでは「事実ではなく、思い込みをもとに行動していた。人類はもう前に進めないし、もっと前に進めるんだという希望すら持っていなかった」ということにならないだろうか。後半はそう思っていたとしてもよいが、前半はひどくないだろうか。それとも「(自分はもともとそうしていたので関係ないが、人類全体が)思い込みではなく、事実をもとに行動すれば、人類はもっと前に進める。そんな希望を抱かせてくれる本」ということだろうか。つまり、「人類全体が、事実ではなく、思い込みをもとに行動している」ということに気付かせてくれた本だから大絶賛しているということだろうか。ただ、そうなるとそんなことを気付かせてくれたところで何の役に立つのかという疑問が生まれる。
「なぜ人類はもっと前に進めないのか」と悩んでいる人がいるなら、疑問が解けてすっきりした気分になれるのかもしれないが、そんなことを気にする人が沢山いるとは思えない。確かにオバマ元大統領レベルになれば、人類がなぜもっと前に進めないのかと、絶望していた可能性はあるかもしれないが、大体において、多くの人はそれよりももっと仕事や家庭のことのような身近なことを気にかけているだろう。
この本には何が書かれているのか気になってきた。
08位『ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー』ブレイディみかこ
優等生の「ぼく」が通い始めたのは、人種も貧富もごちゃまぜのイカした「元・底辺中学校」だった。ただでさえ思春期ってやつなのに、毎日が事件の連続だ。人種差別丸出しの美少年、ジェンダーに悩むサッカー小僧。時には貧富の差でギスギスしたり、アイデンティティに悩んだり……。何が正しいのか。正しければ何でもいいのか。生きていくうえで本当に大切なことは何か。世界の縮図のような日常を、思春期真っ只中の息子と パンクな母ちゃんの著者は、ともに考え悩み乗り越えていく。連載中から熱狂的な感想が飛び交った、私的で普遍的な「親子の成長物語」。
(新潮社公式ページより)
ブレイディみかこ著のエッセイ。
「息子が人種も貧富もごちゃまぜのイギリスの中学に通うようになる。そこでの出来事は毎日が事件の連続で、人種差別丸出しの美少年、ジェンダーに悩むサッカー小僧がいたり、貧富の差でギスギスしたり、アイデンティティに悩んだり……」というノンフィクション作品。
09位『世界一美味しい手抜きごはん』はらぺこグリズリー
はらぺこグリズリー著のレシピ集。とりあえず、著者名のインパクトがすごい。グリズリー……いわゆるハイイログマなら手抜きも何も生で丸かじりだろう。熊は雑食で、鹿や牛も食べるが、北海道のお土産木彫りの熊に見られるように魚も好きだ。そして、松の実なんかの植物も食べる。昆虫も食べる。それがはらぺこなんだから、その食欲たるやいかばかりか。
ブログの書籍化であり、はらぺこグリズリーはハンドルネーム。名前の由来は「食べ物にまつわるものと、何かしらの名前を組み合わせよう」という所からスタートし、名前部分は”小さいころからクマのプーさんが好きで夜はぬいぐるみと一緒に寝ていた”こと、”小さいころ暇を持て余して家の中をウロウロしていると「動物園のクマみたいだよ」と言われた”こと、 “グリズリー・スーツと呼ばれる特殊なスーツを動画で見てかっこよかった”ことから決まったそうだ。
全工程に写真がついていて、材料はスーパーやコンビニなどどこでも売っているもので、誰でもいつでも簡単に作れるような料理のレシピ集。
10位『逆ソクラテス』伊坂幸太郎
伊坂幸太郎著の短編小説集。表題作を含む5編収録。5編すべて、主人公は小学生とのこと。デビュー20周年となる伊坂幸太郎の初めての試みだ。
5編のタイトルは「逆ソクラテス」「スロウではない」「非オプティマス」「アンスポーツマンライク」「逆ワシントン」。どの短編もタイトルからして興味を引かれる。
参考 伊坂幸太郎「逆ソクラテス」集英社公式サイト集英社公式サイト
近いうちに読みたい。
11位以下
11位『人は話し方が9割』永松茂久
12位『バカの国』百田尚樹
13位『カレンの台所』滝沢カレン
14位『猫を棄てる』村上春樹
15位『クスノキの番人』東野圭吾
16位『幸福の花束(3)』創価学会婦人部
17位『シャーク&Co.』
18位『かんたんかわいい!手作りマスク 増補改訂版』
19位『ざんねんないきもの事典』今泉忠明、下間文恵ほか
20位『syunkonカフェごはん レンジでもっと!絶品レシピ』山本ゆり
13位『カレンの台所』は、読んだ感想をかいたものがあるので、買おうか買うまいか迷っている人がいたら参考にしてもらいたい。 『カレンの台所』滝沢カレン【感想】面白いけどツッコミすぎて疲れてしまう。一度に読まず、ゆっくり読み進めるのがいいだろう。
最後に
[prpsay img=”http://gamesukio.com/books/wp-content/uploads/2019/04/IMG_4369.png” name=”げいむすきお”]5位『流浪の月』は読了済み。書評的なものを書く予定なので、書けたらリンクをはろうと思う。逆ソクラテスは近いうちに読む予定。これも書評的なものを書くつもりをしているので、書けたらリンクをはろうと思う。
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