2020年4月の月間ベストセラー(日本出版販売株式会社調べ)。COVID-19の影響は大きく、2020年4月7日に緊急事態宣言が出された。家にいることも多くなり、ゆっくりと本を読む……よりもまずは食事をどうにかしないといけないということかレシピ本がよく売れたようだ。それはそれとして、4月7日(火)に「本屋大賞2020」の順位が発表された。一位は凪良ゆうの「流浪の月」。売上ランキングでも堂々の一位となった。
[/prpsay] [toc][toc label=”2020年4月の月間ベストセラー(日販調べ)”]01位『流浪の月』凪良ゆう
あなたと共にいることを、世界中の誰もが反対し、批判するはずだ。それでも文、わたしはあなたのそばにいたい――。実力派作家が遺憾なく本領を発揮した、息をのむ傑作小説。
(東京創元社公式ページより)
凪良ゆう著の小説。2020年本屋大賞の大賞受賞作品。
公式サイトのページを見ても、何の話だか全くわからない。ネットであらすじを読んで、大体共通するところであらすじを作った。多少違うかもしれない。
主人公は自由な両親の元でのびのびと暮らしていたが、あることをきっかけに親戚の家に預けられることになる。その親戚の家は、主人公にとって安らげる場所ではなかった。
そこにある青年との出会いがあり、一緒にいて安心できると思った主人公は彼の家で暮らすこととなる。そこでの生活は安穏としており、自由を謳歌していたが、主人公はまだ少女と呼ばれるような年代。青年は未成年者略取及び誘拐の罪に問われてしまう。世間の評価は幼女誘拐犯とその被害者というものだった。現実との乖離は大きかったが、主人公がどう取り繕ってもその評価は覆らない。ストックホルム症候群のために犯人に同情的なのだとしか受け取ってもらえないのだ。
そして、数年の時が流れ、主人公は青年と再開する。
そのうち読んでみようと思う。
追記:読んだ。
『流浪の月』凪良ゆう【ネタバレなし】都会の冷たさと田舎の排他性を同時に併せ持った社会が広がっている。
02位『幸福の花束(3)』創価学会婦人部
創価学会婦人部の指導集第3弾。
創価学会婦人部の指導集「幸福の花束」の第3弾。”本書には、随筆や本紙連載「四季の励まし」、長編詩等から選んだ珠玉の指導を掲載。「一家和楽」「幸福勝利の人生」などのテーマ別に小説『新・人間革命』の抜粋も収録している。“とのこと。
03位『鬼滅の刃 片羽の蝶』吾峠呼世晴、矢島綾
吾峠呼世晴作のコミック「鬼滅の刃」のノベライズ作品2作目。
舞台は大正時代。鬼に家族を殺された炭治郎が、家族を殺した鬼に復讐し、鬼に変貌した妹・禰豆子を元に戻すために旅をする物語。
04位『鬼滅の刃 しあわせの花』吾峠呼世晴、矢島綾
吾峠呼世晴作のコミック「鬼滅の刃」のノベライズ作品1作目。
05位『シャーク&co.』
デアゴスティーニ販売のサメのフィギュア。TPR (熱可塑性ゴム)製で、大きさは約18cm程度。全16種。1パックにシャークフィギュアが一個と、そのフィギュアの説明小冊子が1冊入っている。
中にはちょっとしたギミックがついているものもある。「アオサメ」「ヨゴレザメ」 「イエローマウス・バラクーダ」「ポート・ジャクソン・ ネコザメ」の4種類は暗闇でほんのり光る。「ホオジロザメ」は温度で色が変わる。
参考 シャーク & Co. | デアゴスティーニ・ジャパンDeAGOSTINI デアゴスティーニ・ジャパン
06位『かんたんかわいい!手作りマスク 増補改訂版』ブティック社編集部
ブティック社編集部編集の実用書。今でこそマスクが手に入りやすくなったが、4月の中旬まではどこも売り切れだった。買えないなら作るしかない。
ポストCOVID-19時代では、普段から出かける時はマスク、帰ってきたらうがい手洗い、と感染症対策をすることが当然の時代になったら良いなと思う。目が悪くなくてもおしゃれのために伊達メガネをするように、感染症でなくても、おしゃれのために伊達マスクをしたらいい。
07位『ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー』ブレイディみかこ
優等生の「ぼく」が通い始めたのは、人種も貧富もごちゃまぜのイカした「元・底辺中学校」だった。ただでさえ思春期ってやつなのに、毎日が事件の連続だ。人種差別丸出しの美少年、ジェンダーに悩むサッカー小僧。時には貧富の差でギスギスしたり、アイデンティティに悩んだり……。何が正しいのか。正しければ何でもいいのか。生きていくうえで本当に大切なことは何か。世界の縮図のような日常を、思春期真っ只中の息子と パンクな母ちゃんの著者は、ともに考え悩み乗り越えていく。連載中から熱狂的な感想が飛び交った、私的で普遍的な「親子の成長物語」。
(新潮社公式ページより)
ブレイディみかこ著のエッセイ。2019年11月の11位で見てからしばらく沈んでいたが、3月に4位まで浮上。「息子が人種も貧富もごちゃまぜのイギリスの中学に通うようになる。そこでの出来事は毎日が事件の連続で、人種差別丸出しの美少年、ジェンダーに悩むサッカー小僧がいたり、貧富の差でギスギスしたり、アイデンティティに悩んだり……」というノンフィクション作品。
08位『クスノキの番人』東野圭吾
東野圭吾著のエンターテインメント小説。
「その木に祈れば、願いが叶う」そんなクスノキの番人を任された青年玲斗と、そこへ祈念に訪れる人々の織りなす物語。
不当な理由で職場を解雇された玲斗は腹いせに行った犯罪で送検される。そこへ弁護士が現れ「依頼人の命令を聞くなら釈放してくれる」と言う。その依頼人の命令こそが、クスノキの番人をすることだった。
東野圭吾曰く「人殺しの話ばかり書いていると、時折ふと、人を生かす話を書きたくなるのです」とのこと。
東野圭吾レベルともなると、PVまで作られるようだ。
09位『あつまれどうぶつの森 ザ・コンプリートガイド』電撃ゲーム書籍編集部
電撃ゲーム書籍編集部編集のゲーム攻略本。ゲームの情報は、ネットでも手に入るが、多すぎて何を信じていいかわからない。そんな時に信頼できるベースの情報として攻略本を手元に置き、足りない情報をネットで手に入れるというのが一番手間がなくていいだろう。特にどうぶつの森は細かいところまで作りこまれていて、一つ調べたらそれで終わりというものではないので、辞書的なものが一つ欲しくなる。
ただし、ゲームはネットを通じて更新されていくのに、紙の書籍は情報を更新することが出来ないため、段々と「知りたい情報が載っていない!」という事態が増えていく。
10位『世界一美味しい手抜きごはん』はらぺこグリズリー
はらぺこグリズリー著のレシピ集。とりあえず、著者名のインパクトがすごい。グリズリー……いわゆるハイイログマなら手抜きも何も生で丸かじりだろう。熊は雑食で、鹿や牛も食べるが、北海道のお土産木彫りの熊に見られるように魚も好きだ。そして、松の実なんかの植物も食べる。昆虫も食べる。それがはらぺこなんだから、その食欲たるやいかばかりか。
ブログの書籍化であり、はらぺこグリズリーはハンドルネーム。名前の由来は「食べ物にまつわるものと、何かしらの名前を組み合わせよう」という所からスタートし、名前部分は”小さいころからクマのプーさんが好きで夜はぬいぐるみと一緒に寝ていた”こと、”小さいころ暇を持て余して家の中をウロウロしていると「動物園のクマみたいだよ」と言われた”こと、 “グリズリー・スーツと呼ばれる特殊なスーツを動画で見てかっこよかった”ことから決まったそうだ。
全工程に写真がついていて、材料はスーパーやコンビニなどどこでも売っているもので、誰でもいつでも簡単に作れるような料理のレシピ集。
ここ数か月は11位~20位の中で上下していたが、10位まで浮上。COVID-19の影響でステイホームしているため家で料理をせざるを得ず、料理本が売れているのだろうか。
11位以下
11位『ONE PIECE novel LAW』尾田栄一郎、坂上秋成
12位『こんどこそスマホ』岡嶋裕史
13位『syunkonカフェごはん(7)』山本ゆり
14位『人は話し方が9割』永松茂久
15位『みんなができる! 体幹バランス』木場克己
16位『転生したらスライムだった件(16)』伏瀬
17位『秋元真夏2nd写真集 しあわせにしたい』秋元真夏、倉本GORI
18位『syunkonカフェごはん レンジでもっと!絶品レシピ』山本ゆり
19位『てれびげーむマガジン May 2020』
20位『見るだけで勝手に記憶力がよくなるドリル』池田義博
普段の月よりもレシピ本が多い。やはりCOVID-19の影響で外食しにくい状況があるからだろう。
最後に
[prpsay img=”http://gamesukio.com/books/wp-content/uploads/2019/04/IMG_4369.png” name=”げいむすきお”]ONE PIECEのノベライズが11位に入っている。鬼滅の刃が3位、4位と10位以内に2冊入っているのに比べて……という感じもするが、これは原作の人気の差なのか、読者層の差なのか、ノベライズの作者の差なのか……。
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