芥川賞は5作品が候補に挙がっています。
前回『ラッコの家』で芥川賞候補に挙がった古川真人の作品が今回も候補に挙がっています。古川真人はこれまでにも『縫わんばならん』が第156回(2016年下半期)、『四時過ぎの船』が第157回(2017年上半期)で候補になっており、今回4回目の候補入りとなります。髙尾長良は『肉骨茶』が第148回(2012年下半期)、『影媛』が第152回(2014年下半期)に候補入りしていますので今回で3回目です。木村友祐、千葉雅也、乗代雄介の三名は今回が初の候補入りとなります。
直木賞も同じく5作品が候補に挙がっています。
湊かなえはこれまでに、『望郷』第149回(2013年上半期)、『ポイズンドーター・ホーリーマザー』第155回(2016年上半期)、『未来』第159回(2018年上半期)と候補になっており、今回4回目の候補入りで、他の4名は初候補入りとなります。
選考会は2020年1月15日(水)午後4時から築地・新喜楽で開催され、選考委員は芥川賞が小川洋子、奥泉光、川上弘美、島田雅彦、堀江敏幸、松浦寿輝、宮本輝、山田詠美、吉田修一(高樹のぶ子が辞任、松浦寿輝が着任)の9人、直木賞が浅田次郎、伊集院静、角田光代、北方謙三、桐野夏生、高村薫、林真理子、東野圭吾、宮城谷昌光、宮部みゆき(東野圭吾が辞任、角田光代が着任)の9人となっています。[/prpsay]
第162回芥川龍之介賞候補作品
作品名 | 著者 | 掲載誌 | 月号 |
幼な子の聖戦 | 木村 友祐(きむら ゆうすけ) | すばる | 11月号 |
音に聞く | 髙尾 長良(たかお ながら) | 文學界 | 9月号 |
デッドライン | 千葉 雅也(ちば まさや) | 新潮 | 9月号 |
最高の任務 | 乗代 雄介(のりしろ ゆうすけ) | 群像 | 12月号 |
背高泡立草 | 古川 真人(ふるかわ まこと) | すばる | 10月号 |
選考委員
小川洋子、奥泉光、川上弘美、島田雅彦、松浦寿輝、堀江敏幸、宮本輝、山田詠美、吉田修一選考委員 | 芥川賞受賞作品 | 受賞回 |
小川 洋子 | 妊娠カレンダー | 第104回(1990年下期) |
奥泉 光 | 石の来歴 | 第110回(1993年下期) |
川上 弘美 | 蛇を踏む | 第115回(1996年上期) |
島田 雅彦 | なし(候補に挙がったのは計6回) | |
堀江 敏幸 | 熊の敷石 | 第124回(2000年下期) |
松浦 寿輝 | 花腐し | 第123回(2000年上期) |
宮本 輝 | 螢川 | 第78回(1977年下期) |
山田 詠美 | なし(候補に挙がったのは計3回) | |
吉田 修一 | パーク・ライフ | 第127回(2002年上期) |
第162回直木三十五賞候補作品
作品名 | 著者 | 出版社 |
噓と正典 | 小川 哲(おがわ さとし) | 早川書房 |
熱源 | 川越 宗一(かわごえ そういち) | 文藝春秋 |
スワン | 呉 勝浩(ご かつひろ) | KADOKAWA |
背中の蜘蛛 | 誉田 哲也(ほんだ てつや) | 双葉社 |
落日 | 湊 かなえ(みなと かなえ) | 角川春樹事務所 |
選考委員
浅田次郎、伊集院静、角田光代、北方謙三、桐野夏生、高村薫、林真理子、宮城谷昌光、宮部みゆき選考委員 | 直木賞受賞作品 | 受賞回 |
浅田 次郎 | 鉄道員 | 第117回(1997年上期) |
伊集院 静 | 受け月 | 第107回(1992年上期) |
角田 光代 | 対岸の彼女 | 第132回(2004年下期) |
北方 謙三 | なし(候補に挙がったのは3回) | |
桐野 夏生 | 柔らかな頬 | 第121回(1996年上期) |
高村 薫 | マークスの山 | 第109回(1993年上期) |
林 真理子 | 「最終便に間に合えば」「京都まで」 | 第94回(1985年下期) |
宮城谷 昌光 | 夏姫春秋 | 第105回(1991年上期) |
宮部 みゆき | 理由 | 第120回(1998年下期) |